大判例

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大阪高等裁判所 昭和25年(う)2865号 判決

しかし、自白によつて犯罪事実を認定するには、補強証拠を必要とすることは、結局被告人が架空の事実によつて処罰されることを防ごうとする点に主眼があるのである。それゆえに被告人との結びつきを切りはなした客観的事実いわゆる罪体は特に明確に証明されなければならないのであつて、この部分については是非とも補強証拠を必要とするけれども、被告人がその行為者であることとか被告人がその実行行為者と共謀者であること及び故意過失等の主観的要件は自白だけで認定しても差し支えないと解する。ところで本件において小切手が偽造されたと言う客観的事実は原判決引用の証第一、二号の小切手二通の存在によつて明確に証明され、その偽造は被告人と御厨、渡辺が北浜附近の喫茶店において相談の上御厨が引受け、被告人が渡辺を買主に仕立て和歌山方面に赴き偽造小切手を使つて綿糸を詐取することに話がまとまり、その数日後被告人が御厨から偽造小切手二通を受取つたという被告人の自白(被告人の司法警察員並検事に対する各第一、二回供述調書)が補強されているのである。論旨は理由がない。

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